【シナリオ指南】基本を知ろう<用語集1>

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シナリオのテクニックを指南する前に、シナリオを書くための基本を押さえておきたい。

シナリオを書いたことのない人は勿論だが、書いたことがあったり、基本は知っていると自負している人にも一読して欲しい。るつぼのシナリオライターの中にも、意外とこれが出来ていない人、知らない人が多いぞ。

プロを目指す、プロを名乗るのであれば、是非ともマスターしておこう。

用語集 1

読者
読み手のことを指す。
当然ではあるが、読者のことを考えない作品に良質なものはない。

推敲
僧は推す月下の門――だね。

推敲とは文章を何度も練り直す作業を指す。
文章を書いた後、本当にこれで良いのだろうかという「否定」の心を持って、字句を良くするために何回も読んで考え直すことだな。
誤字やおかしな言い回しを修正することも含まれる。

表現を練るというのは、例えば”絵画を見た”という箇所を、「絵画の良さを強調したいから、”美しい絵をうっとりと眺めた”に変えよう」などと考えてみることを言う。
推敲前の原稿を見ると、意外と同じ言い回しや単調な表現があったりするが、推敲を重ねることでそうした部分も解消されるぞ。

自分の中の語彙が多ければ、表現にも幅が出るよ。

 伏線
伏線とは、後の展開に必要な事柄や後から明かされる事実を、前もってそれとなく呈示しておくことだな。これを張っておくと、急展開な場面でも多少は和らぐ。

伏線というとミステリの印象が強いけど、実はあらゆるジャンルで使われている。
小説や漫画なんかでは最早定番というか、それが当たり前過ぎて逆に気付かないかもしれないね。

例えば話の冒頭に、「私は文蔵。取り立てて取り柄もなく平凡な毎日を送っている」のような文章があるとする。わざわざ「平凡」という単語を使っているのだから、この後平凡ではない展開が待っていることが想像できる。そうでなければこの表現は無駄になってしまう。
まあ、意外性を狙ってそのまま平凡な日常を描いても良いが、面白いストーリーにはなりにくいだろうな。

伏線の張り方は自由だが、張ったなら必ず回収していこう。回収できない伏線は張らないことだ。回収できなかった伏線は「投げっぱなし」とも言うよ。

伏線とまではいかなくても、自分が書いた表現の一つひとつに、どういった意味があるのかを考えて書くと良い。そうすることで無駄な描写が格段に削ることが出来るぞ。

余韻
余韻とは、物語を読んだ後に残る感覚のことを言う。

その感覚は喜びであり、悲しみであり、感動でありと様々だ。
一般的に余韻が残る小説やシナリオが良いと言われている。

主に読了後の感覚を指すが、話全体だけでなく、章の終りやちょっとした場面展開にも関わってくる。

コロコロと場面が変わる小説は読んでる側は疲れさせてしまうし、逆に場面がまったく変わらないのも単調で飽きがきてしまう。
力量に余裕があれば、章や場面転換にも気を遣って書いてみると良いと思うよ。

視点
視点とは、文章を誰の視点で書くかということだ。
主人公の視点で書く一人称と、第三者の視点で書く三人称が一般的だな。二人称のような特殊な例もあるが、小説やシナリオではあまり使われることはない。

  • 一人称
    まあ、私が書いているこの文章のようなものだな。これに背景描写や心理描写なども加わってくるが、気をつけなければならないのは「主人公の視点」ということ。これは主人公の知りえない情報は書くことが出来ないし、知っている情報も、主人公が考えるような言葉で説明していかなければならない。馬鹿なキャラを主人公にした一人称視点で書くと、地の文が書きにくかったり、会話文は多くなったりしてしまう。巧く使いこなすには結構難しいが、一人称ということで読者に親しみを持たれやすいメリットがある。

  • 三人称
    作中の誰でもない、登場人物を俯瞰する視点で書く手法だな。大まかに「第三者」と「神の視点」に分けられる。
    • 第三者視点
      開示されたのみの情報で物語を展開していくところは一人称と同じだが、主人公に縛られないからある程度の説明も容易に出来る。わかりやすく言うと、「私は彼女をかわいいと思った」を「文蔵は彼女をかわいいと思った」にしたようなものだ。個人的には、第三者視点なら感情表現部分にあまり断定を使わず、「~ようだ」の形にしてもらえると想像の余地があって嬉しいと思う。
    • 神の視点
      簡単に言えば作者の視点のようなものだ。だから書きたいことなら何でも書けるし説明も出来る。キャラクターが居ない部分であっても、読者に説明することは出来る。しかし何でもできるだけに、話に深みを持たせるのが難しい上に破綻しやすい。それに自己満足にも陥りやすいデメリットもあるから気をつけよう。

文体
文体とは、一文の長さや言葉の選び方などなど、作家の書くときのくせ全般を指す言葉だね。

基礎がしっかりしてないうちは、こういった特徴を気にするよりも腕を磨いた方が良い。こういうものは書いていくうちに、自然と出来るものでもあるしね。

描写
描写とは、情景、風景、心情といったものを文章化することだね。それぞれ、情景描写、風景描写、心理描写と呼ばれる。
セリフと説明文以外はほとんど描写になると思えば良い。

書きにくいものを文章にするためセンスが問われるが、作者の見せ所でもある。

漢字を開く
漢字をひらがなやカタカナにすることだ。

ひらがなばかりの文章もみっともないが、やたら難しい漢字を使うのもいただけないね。また、それほど難しい漢字ではないけど、読みやすさを図るために敢えて開く場合もある。

キャラが立つ
登場人物が魅力的で、書き分けができているということだな。誉め言葉だ。

話作りをした人はわかると思うが、これが非常に難しい。既出キャラクターを避けて作ろうとすれば尚更だ。
しかし魅力あるキャラクターが出来たとしても、話がまずいと台無しになってしまうから気をつけないとな。

地の文
文章のうち、台詞・引用を除いた部分のことを指す。

この部分が上手くないと、作家としてはあまり良いとは言えない。
これは長ければ良いというわけでもないし、短くてほとんど会話ばかりでも稚拙になってしまう。

色々な本を読み研究して、自分なりの地の文を書けるようにしよう。

擬音語、擬態語、オノマトペ
音や動物の鳴き声を文字に表したものを指す。

  • 擬音語
    実際の音を言葉にしたものだな。「ざあざあと雨が降る」などはこちら入る。
  • 擬態語
    イメージを言葉にしたものだ。「きらきらと星が瞬く」なんかはこちらだ。
  • オノマトペ
    その両方を表す。

擬音語や擬態語を文章表現に多く取り入れると、稚拙になりがちになる。
巧く活用できる自信のある人以外は、あまり手を出すべきではないかな。

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取り敢えずはこんなところか。
知っているようで、覚え間違いやうろ覚えもあったんじゃないかな?

まだまだ覚えておかなくてはならないことはたくさんあるが、いっぺんに言われても覚えきれないかもしれない。残りは指南の合間などで紹介していくことにしよう。

次回は、エトワール君崎くんのイラストに関する指南の予定だ。
変わった人物だが悪いやつではない。仲良くしてやってくれたまえ。

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